CT125(ハンターカブ)用に中華製オイルキャッチタンクを購入し、メンテナンスしやすい様に加工した内容を記載しています。
付属品でも良かったのですが、加工するついでに自己満で見た目も良くしてみました。(パーツ選定が一番面倒)
前回、ハンターカブ(JA55)のブローバイガスの経路とオイルキャッチタンクの取付位置について検討し、事前に揃えておいたパーツ一式です。
前回の記事はコチラ↓↓↓からどうぞ。
【CT125】ハンターカブ(JA55)のブローバイガスの経路とオイルキャッチタンクの取付位置についてなぜこれらのパーツを揃えたかと言うと、下の画像を見て貰えば分かります。
まずは中にどの位溜まっているかを確認するオイルレベルゲージが蓋側に付いています。
そもそもアルミの筐体で中の状態が目視で確認できないので、そろそろエマルジョンが溜まってるかな!?という良いタイミング(勘)でネジ式のオイルレベルゲージのつまみを反時計回りに回して抜いてから確認しなければなりません。
・・・忘れそう。
面倒臭がりの私の不満点1です。
そして付属のチューブですが、フニャフニャしてるくせに変なクセが強いんじゃい。
はなから使う気になれません。
(# ゚Д゚)<ってか、ゴミを入れるな、ゴミを!!
これが不満点2です。
ホースバンドも鉄+メッキ処理だと結局錆びるし、何が付いてくるのか分からなかったのでSUS製のものを購入しました。
付属のホースバンドにマグネットを近付けて調べてみると…
バンド部は大丈夫だけどハウジング部がくっついた。
鉄か!?
いや、こんな所に鉄は使わんだろう。
強度・硬度を狙って磁性のあるマルテンサイト系、そして耐食性を上げる為に不動態化処理(不働態化処理、パシペート処理とも言う)したSUS410とかSUS440Cか!?
だが私はハナから耐食性に優れているオーステナイト系300番台のSUSを使うのだよ。
で、これが不満点3。
ふぅー、五手先読んでおいて良かったぜ(汗)
小学生の時にハマった将棋がここにきて活かされてます。
ここで、梱包されていた内容をご紹介します。
今まで文句言ってきたものの、これ全て揃ってAmazonで2,180円(税込:現時点)。
スゴない!?
オイルキャッチタンク本体やニップルの質感は良くて、よくこの値段で作れるな~って感心しました。アレですね、製造業ってのは安く作る努力を怠ってはいけませんね。
( ゚Д゚)<ウルホウハタカクウレー
ちなみに、オイルキャッチタンク付属のフィルターを使うとブローバイガスが大気開放になって法律違反になるので使用できません。
エビデンス↓↓↓
(以下、抜粋)
第一章 総則
第二条 この法律で「道路運送車両」とは、自動車、原動機付自転車及び軽車両をいう。
2 この法律で「自動車」とは、原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽けん引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、次項に規定する原動機付自転車以外のものをいう。
3 この法律で「原動機付自転車」とは、国土交通省令で定める総排気量又は定格出力を有する原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽けん引して陸上を移動させることを目的として製作した用具をいう。
4 この法律で「軽車両」とは、人力若しくは畜力により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽けん引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、政令で定めるものをいう。
第二章 自動車の保安基準
(ばい煙、悪臭のあるガス、有害なガス等の発散防止装置)
第三十一条 自動車は、運行中ばい煙、悪臭のあるガス又は有害なガスを多量に発散しないものでなければならない。
4 内燃機関を原動機とする自動車には、炭化水素等の発散を防止することができるものとして、機能、性能等に関し告示で定める基準に適合するブローバイ・ガス還元装置(原動機の燃焼室からクランクケースに漏れるガスを還元させる装置をいう。以下同じ。)を備えなければならない。
第三章 原動機付自転車の保安基準
第一節 一般原動機付自転車の保安基準
(ばい煙、悪臭のあるガス、有害なガス等の発散防止装置)
第六十一条の三 一般原動機付自転車は、運行中ばい煙、悪臭のあるガス又は有害なガスを多量に発散しないものでなければならない。
4 内燃機関を原動機とする一般原動機付自転車には、炭化水素等の発散を防止することができるものとして、機能、性能等に関し告示で定める基準に適合するブローバイ・ガス還元装置を備えなければならない。
(法令検索はe-Govで)
その為か、画像の本体上部に付いているニップルは六角穴付きボルトに変更されていました。
いよいよオイルキャッチタンク本体を加工する訳ですが、なぁ~に大したことはありません。
流れとしては、
- オイルキャッチタンク本体横上下にポンチで印を付けて穴を開ける。
- ワンタッチ管継手固定用のM5タップ加工をする。
- ワンタッチ管継手を締め込んで固定する。
- ワンタッチ管継手にチューブをはめ込む。
ってな感じです。
という事で加工開始。
まずは採寸してどの位置に穴を開けるか計算します。
計算は得意ですから間違えませんよ!
ちなみに、計算で面白い問題がありました。
<問題>
花子さんが400円を持って八百屋さんにおつかいに行きました。
160円のみかんと100円のブロッコリー1本を買いました。
おつりはいくらでしょうか?
答え:40円(260円の買い物なので300円を出すから)
ちなみに私は140円と答えました(素直)
で、ポンチで穴開け位置に印を付けます。
印部分に穴を開けます。
t5.0の厚みで結構な力がいるし、切粉がスゴかったので屋外で作業した方が良かったです。
ワンタッチ管継手がM5ネジなので、Φ4.2のキリで下穴を開けてM5切削タップでネジ山を作ります。
(タップ下穴は決まっています。転造タップだと下穴サイズが違うので注意)
ワンタッチ管継手を締め込みます。
チューブを差し込みます。
このチューブで液面がどの位置にあるか分かるので、中にどれ位エマルジョンが溜まっているか外から目視できます。
今回エア用のチューブしかなかったのですが、本来なら耐油性のチューブを使用した方が良いですね。あと、見やすくする為にアーチ状にしています。ストレートにするとチューブの距離が短いので液面が確認しにくい可能性があります。
まあ、使ってみて考えましょう。
なんてったって5mもありますからw
(*´Д`)<ナニワロテンネン
内部にはフィルターを入れるようなパーツがありましたが、何も無かったので急遽金たわしの小さいものを詰めておきました。この金たわしにブローバイガスが当たることで液体に凝縮する作用を狙ってみます。
その他のニップルやAN6のナイロンメッシュホース、取付ステーをCT125と現物合わせで位置確認し、最終組付けしてフィニッシュです!
ちなみに、今回使用しているAN6のナイロンメッシュホースは中間層にステンレスメッシュがあるので、ニッパーで切断しました。更に、このステンメッシュのおかげで取り付けにスタミナの90%を消費しました。
(*´Д`)タイリョクナイネ
完成品を眺めながらプレミアムな1本です。
あとは車体に取り付けて試走し、「エマルジョンがオイルキャッチタンクに溜まってくれるのか?」「エアクリーナケースは無事なのか?」、そこんとこを検証します。
オイルキャッチタンクを含め、CT125に取り付けるため実際に使用したパーツを記載しておきます。
●オイルキャッチタンク本体:1セット
●AN6オイルホース1m:1本
※ニップルにはめ込む時にかなりの力が必要。
●ワンタッチ管継手(SMC製:KQ2L06-M5A):2個
※M5の真鍮(黄銅)なので、締めすぎないように注意。私はネジロックを塗布して若干優しめに締め込みました。
※ネットだと送料が高いし、普通のホームセンターには売っていませんでした。
※物の値段は個人に売ってくれる卸売商社の方が安かった(295円/個)です。
●ステンレスホースバンド(締付系5.6mm~16mm):1セット(10個入)
※実際は4個しか使用せず、10個も不要なのでホームセンターでも良い。
●取付ステー:1セット(2個入)
※母材がアルミなので、ネジ山が潰れやすい。1個は保険として保管。
●耐油性チューブ(外径Φ6×内径Φ3×50c):1本
※ホームセンターでも切り売りしているが、田舎のホームセンターには無いこともある。
●ニトリル手袋:1箱(100枚入)
※サンデーメカニックでも手袋して作業した方が良い。
※シンナーなどの有機溶剤は身体に与える影響も大きく、皮膚、心臓、肝臓、腎臓、呼吸器系、生殖器官等に障害を引き起こします。
※青くて安いニトリル手袋は厚さが薄い(あと弱い?)ため、有機溶剤などを使用するとすぐに劣化して破れる。
次は車体取付です。車体取付編はコチラ↓↓↓
【CT125】ハンターカブ(JA55)に中華製オイルキャッチタンクを取り付ける(車体取付編)この記事の収益はもれなくジュリー団長&きなこ副団長のおやつに変わりますw
見てくれてありがとね(・ω・)ノシ