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【CT125】ハンターカブ(JA55)に他車種(シャリー用)のレッグシールドを流用して付けたら…(完結編)

この記事は…

これまでデザインが気に入らなかった為に何度もやり直ししてきたレッグシールドですが、今回で完結します。

改めて「工業デザイナーって凄いなー」としみじみ感じましたが、自分で完成させたレッグシールドは昭和レトロ感があって良いんじゃないか!?と思えてきました。耐久性は知らんけど…。

これまでの記事はコチラです↓↓↓

【CT125】ハンターカブ(JA55)にシャリー用のレッグシールドを流用し、DIY加工して付けたら…(加工編) 【CT125】ハンターカブ(JA55)に他車種(シャリー用)のレッグシールドを流用して付けたら…(塗装編) 【CT125】ハンターカブ(JA55)に他車種(シャリー用)のレッグシールドを流用して付けたら…(リメイク編)

マスキングって大事

これまでシャリー用のレッグシールドを塗装~リメイクしてきて、マスキングが重要だ!ってことが分かりました。塗装してヒートガンなんかで強制乾燥させると塗料が収縮し、それにつられてマスキングが縮むってことや、マスキングは無理やり伸ばしながら貼ったらダメでした。

例えば、マスキングテープを無理やりカーブに沿って伸ばした場合なんかは、塗料の縮みでマスキングテープが引っ張られて隙間ができていらんとこ塗ったり、隙間に塗料が入ったりして後々メンディーことになるんです。(ドイツだったらマイスター制度でマスキングマイスターとかの職業がありそう)

ということで、Amazonで耐熱仕様のマスキングテープとマスキングシートを複数の幅で購入しております。(新聞紙は色移りするからマスキングシートにした)

テープの種類多っ!

「そんなにマスキングテープの種類いらんでしょ!」と思われるかもしれませんが、私にはアメリカのアルテミス計画と同じくらい重要な計画があるのです。

それはヘルメット塗装!

愛用していたアライの「RX-7 RR4 GIVBERNAU(ジベルノー)モデル」を自分の不注意から道路に落としてしまい、使えなくなってしまったのです。(2007年製造だから既に使用期限も切れてるけど)

めちゃくちゃ気に入ってたのでかなりショックで、夜しか眠れませんでした。

「全然GOODじゃないよ」の図

そして、心に誓ったのです。

「いつか最新のヘルメットで全く同じデザインのやつを作ってやる」

…と。

その前段取りです。

エンブレムをどう付けるか

塗装は見た目の印象を決める重要なデザインですが、今回はエンブレムも含んでいます。ですが、かなり難解な課題が一つあります。それはレッグシールドにカーブ(R)があるため、エンブレムの接着面が少ないということです。このまま付けたら確実にどこかで落ちるでしょう。

考えた結果、水道管に使用する塩ビの蓋を加工して取り付けることにしました。

なるべくカーブに合わせたい

カーブに合わせるって3Dスキャナーとか3Dプリンタがあれば簡単なんでしょうが、そんな高価なものは当方持ち合わせておりません。「じゃあアイデアで勝負だっ!」ということでチンパンジーと同等らしいIQ50の頭で考えてみました。

チンパンジーでも道具を使います。動物行動学者:ジェーン・グドール氏が1960年代に小枝を使ってアリを釣り出すチンパンジーを世界で初めて記録し、ナショナルジオグラフィックで掲載されました。

チンパンジーも道具を使えばそれなりの仕上がりになるだろう…。そこでホームセンターで見つけた型取りゲージを購入して採寸したのです。(スケールが急に小さくなった感)

【道具】珍しい定規「型取りゲージ」

ここからは「根気との勝負」です。

絶望しそうな自分をビールでごまかしながら酔拳で取り組みます。

まずは型取りゲージをゆっくり優しく押し当てて形状を出します。

紙に転写します。

紙に転写したは良いですが、チンパンジーらしいミスを犯しています。

そう…勘の良い方ならお分かりでしょうが、塩ビ管の蓋はテーパー(円錐)形状なうえ、削り代がギリギリ。さらに、直線のテープ状の線を描き、手前では満面の笑みを浮かべています。

更にこの塩ビの蓋、失敗も考慮して3個購入しています。

成功を確信してレシート捨てたし。
購入する前に戻りたい…。

(Three days later)

幸いにも考える時間があったので、ふと考え直し違う蓋を再購入しました。
ですが、自分に追い込みをかけるため2個しか購入しませんでした。(無駄にストイック)

削る量は多くなりますが、「大は小を兼ねる」です。

ちなみに「大は小を兼ねる」の語源は、

「夫それ已に大なる者あらば、又小なる者を兼ぬ」

賢者(大なる者)は愚者(小なる者)の振る舞いもすることができる。

儒学者・董仲舒(とうちゅうじょ)の書物:『春秋繁露(しゅんじゅうはんろ)』より

です。

「『大』をする時は『小』もできるから良いよねっという致命的な勘違いをここで修正できたのは大きな収穫です。

Fusion360を使う

ここでibispaintと同じくらい超優秀な3DCAD「Fusion360」を使っていきます。これは、AutoCADで有名なAutodesk社が提供している「個人利用なら無料(商用利用不可)」のアプリです。

昔、趣味で36Uのサーバーラックを作った時以来(←変態)なので、操作方法は忘却の彼方に追いやられています。新入社員の気持ちで取り組みます。

(the next day)

完全に操作方法を忘れている上、展開に手こずって翌日になりました。唯一の救いはYouTubeなどで情報があったことです。

新しく調達した塩ビの蓋を採寸し、側面1つだけ作ります。厚さ0.2mmで半円形状だけ作って展開(平らに)し、2つのうち1つをミラー(反転)すればペアで一周できる計算です。青色が塩ビ、灰色がレッグシールドのカーブです。

レッグシールドと塩ビの蓋が重なっている部分を除去しました。

展開した形状を印刷します。
そして、「こんなんで本当に大丈夫か?」と自分を疑って一旦不安になります。

疑いながらも印刷した紙をくり抜きます。

マスキングテープに転写します。

マスキングテープを切り抜き、塩ビの蓋に貼り付けます。印刷の縮尺の関係からか若干小さめになりましたが、最後は現物合わせで確認するので無問題(モーマンタイ)です。

マスキングテープになぞってマジックで線を描きます。

最初はグラインダーで大胆に削ります。削りカスが大量に出て車庫内が汚れますが、「私じゃないよ」のポーカーフェイスで切り抜けます。

微調整しながら削っていきます。左右で成形が異なっている可能性もあるので、それぞれ合わせながら削ります。

左右の判別が怪しいのでマーキングしておきます。そして、この段階でHPが30%を下回って体がポーション(ビール)を欲しています。

位置確認をします。

固定にはロックタイトの強力瞬間接着剤を使用します。速乾性でカウルのツメ折れも復旧できるくらいの強度が出ましたので、かなり信用しています。

塩ビの蓋にぐるっと一周塗ります。

付けましたが隙間が気になります。

「速乾性」という言葉を信じて隙間を埋めるために接着剤を流し込んでいたら垂れて固まっていました。相手の言葉を信じてしまったのは自分の責任です。余計な仕事を内需拡大してしまい反省しています。

凹凸を無くすために紙ヤスリで削っていたら鬼舞辻無惨になりました。ですが、「青い彼岸花(パテ埋めと塗装)」で克服できると希望は捨てていません。

閉店間際のホームセンターに駆け込み、ロックタイトの速乾性補修パテで隙間を埋めていきます。裏切られても時には信じ切ることも大切です。

「カチカチに固まる。」…良い響きです。

量が多いと思ったので、一旦分割します。ニオイのクセが凄いです。

こねくり回してiPadペンシルの偽物で隙間に詰め込みました。犠牲を払ったお蔭で良い感じに隙間が埋まりました。はみ出した部分は紙ヤスリで削って仕上げておきます。

パテは10分の1も使いませんでした。パッケージの文言通り、使用していない10分の9のパテも含め15分で全てカチカチになりました。DIOに無駄無駄ラッシュを喰らいそうなので、「塗装できるシーリング材の方が良かったかも…。」と反省しています。残ったパテの用途も決まっていませんが、鼻に詰めて鼻毛でも抜こうかと考えています。

マスキングして塗装します。塗装用ガンスプレーは前回リメイク編で使用したものです。ついでに傷が付いていたフロントフェンダーも塗っておきます。小石の巻き上げで裏面の塗装も薄くなっていたので、表面より厚塗りしておきます。

ちなみにこの塗装用スプレーガンは気性が激しい方だった様で、塗料の吐出量の調整が気難しいです。ヘルメット塗装の時はコンプレッサーのサブタンク増設と3点セット、日本製のもう少し良いスプレーガンで作業しようと考えています。

希望を含め、老後の趣味は早い段階から見定めておきます。
人生とは曲解すると壮大なる暇つぶしです。

良い感じにできました。

ですが、決して自分の実力を過大評価してはいけません。この接着部分が取れることも想定してビス止めしておきます。

裏面はゆるみ止めでゴムワッシャ、ケガ防止で袋ナットにしておきました。

クライマックスが近づいてきました。エンブレムを貼ります。友達選び、進学先選び、恋人選び、就職先選び、結婚相手選び、投資先選びなど、人生には重大で様々な岐路がありますが、そこに立った時と同じ気持ちで、間違わないよう細心の注意を払って貼り付けます。ちなみに私には友達がいませんが幸せです(白目)

車体に取り付けます。

最後に傷防止のシールをペリペリっと剥がします。

完成です!

もう粗探しはしません。(キリがないので)

色々と不幸があったとしても、その不幸があったから逆に幸せを感じられるのです。
感無量です。

ちなみに、レッグシールドの模様は、失敗の教訓を残しつつ「様々な苦難が起こっているニッポン、頑張れ!」という願いを込めて日の丸をモチーフにしています。民度がどうのとか言う声もありますが、率直に良い国だと感じています。

これで私もようやく次に進めます。勉強になったなぁ。

おまけ

きなこ副団長の図体がデカくなってきたので新居が出来ました。
テッペン過ぎましたが様子を見てみます。

大人しくねて・・・

……

………

ねー!

広い小屋なのに頭落ちとる。
起こさんけどw

見てくれてありがとね(・ω・)ノシ