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【CT125】SSTR2024前哨戦で四国八十八箇所逆打ちお遍路旅を始めた件(1)

この記事は…

SSTR2024出走前の体慣らしの意味を踏まえ、四国八十八箇所のお遍路旅を始めた内容を纏めています。

ロンツーに慣れていない方にとっては、1日中バイクで走行することになるSSTRは過酷とも言えるでしょう。

かく言う私も暫くロンツーしていない為、お遍路旅で再覚醒しようと思った次第です。はい。

SSTRとは?

SSTRはSunrise Sunset Touring Rallyの略で、世界的なオートバイ冒険家・風間深志氏が発案したツーリングイベントです。

かっちょいい!

SSTRの基本ルールは、日の出とともに自身で定めた日本列島の東海岸からスタートし、日没までに日本海の千里浜にゴールするという単純明快なもの。
「Chasing the Sun」(太陽を追い駆けろ)をテーマに掲げ、東の海に昇る朝日とともにスタートし、太陽を追い駆けながら日本列島を横断し、石川県の千里浜に沈む夕日を見送るという、かつてない壮大なスケールのアドベンチャーラリーです。

2023年に初めてSSTRに参加し、 無事ゴールすることでSSTR童貞を卒業できました。
しかしながら、1日中バイクに跨ってゴールを目指し、ゴール後も宿(予約した福井県の快活CLUB)まで移動する過酷なスケジュール。つまり、おケツが痛いということ…。

また、SSTRは年々参加者が増えていて申し込みが厳しくなっていますが、朝4時起きでPCとにらめっこして登録を待っていた甲斐もあって今年も無事参加できることになりました。
(ちなみに今年の申し込みは既に締め切られています)

そんなこんなでエントリーから過酷なSSTRですが、準備運動も無しで参加するにはハードルが高いアタシ。

体慣らしも兼ねて四国八十八箇所お遍路旅へと出発したのでした…。

四国八十八箇所お遍路とは?

「四国八十八箇所お遍路って、四国にある1番~88番にあるお寺を回ることでしょう?」

と、思われた方。その通りです。

ただ、その歴史や参拝のルールまでご存知の方は少ないと思います。
なので、今回で10回目のお遍路旅になる私がザックリ(といってもそこそこ多い内容を)ご説明します。

四国八十八箇所お遍路の始まり

四国八十八箇所が定められたのは約1200年前。香川県善通寺に生まれた弘法大師(空海)が仏道修行として巡ったのが始まりと言われています。

弘法大師(空海)の幼いころの名前「真魚(まお)」は、彼が成人するまで、つまり約10歳頃まで使われていたとされています。その後、出家してから「空海」という名前に変わりました。

空海が出家して「弘法大師」と呼ばれるようになったのは、彼が30歳の頃です。具体的には、彼が真言宗を広めるために修行を行い、さまざまな教えを受け、高野山を開いて入定した80年以上後に醍醐天皇から「弘法大師」という諡号1(しごう)が贈られました。

お遍路は、徳島県の第1番・霊山寺から高知県・愛媛県を経由し、香川県の第88番・大窪寺までの全行程1400kmにも及ぶ弘法大師の足跡を辿る長旅です。
ちなみに、第1番から第88番まで順番通りに巡ることを「順打ち」と言います。

また、4年に一度の閏(うるう)年には第88番から第1番まで逆に巡る年ですが、これは「逆打ち」と呼ばれます。四国お遍路巡礼の旅は衛門三郎伝説に由来しており、愛媛県松山市にある第51番札所「石手寺」と関連しています。
いずれも、四国八十八箇所を全て巡礼した後は和歌山県の高野山まで足を運びます。

南海フェリーで徳島港→和歌山港へ(約2時間15分の船旅)

四国八十八箇所お遍路の巡り方

無理に順番にこだわる必要もなく、一度に全てのお寺を巡る必要もありません。
1日に数箇寺を巡ったり、1県で区切って巡ったり、それぞれのスタイルで自由に巡れば良いです。
また、歩きが一般的に知られていますが、自転車でもバイクでも車でも観光ツアーバスでもタクシーでも何で巡っても良いというのもお遍路の魅力です。

私は最初の頃は車でしたが、後にバイクで巡っています。
ホントに何でも良いんです。
自分が行きたいと思ったお寺から始められます。

第88番大窪寺の山門前(スヴァルトピレンの先人が居た)

お遍路さんのスタイル

お遍路する上で最低限用意しておいた方が良いものは以下の通りです。

  1. 輪袈裟(わげさ)
    お坊さんの法衣を簡略化したもので首に架ける略式の袈裟です。
    これを架ければ正装という意味になります。
    好みの色・柄で選んで良いですが、食事やお手洗いなど不浄の場所に入る際には外すのがマナーです。
  2. 数珠(じゅず)
    煩悩の数と同じ108珠のものを使用します。
    お遍路は真言宗ですが、宗派を気にする必要はありません。
  3. 経本(きょうほん)
    四国霊場専用のもので、「般若心経」「十善戒」「十三仏真言」などが書かれています。
    お参りの際に唱えます。
  4. 納め札(おさめふだ)
    お参りした際に、巡拝の証として本堂と大師堂の前に設置されている「納札箱」に納めます。
    日付・住所・氏名・願い事を記入する様になっていますが、昨今は個人情報漏洩の観点から詳しく記入しなくても良いです。
    納札は回った回数によって使用する色が分けられていて、巡礼1~4回は白、5~7回は緑、8~24回は赤、25~49回は銀、50~99回は金、100回~は錦(にしき)になっています。
    参拝前に記入しておきます。
    何度も参拝される方は住所や名前のスタンプをハンコ屋さんで作成されています。
  5. 線香
    本堂、大師堂にお参りした際に本堂で3本、大師堂で3本使用します。
    短いものが折れにくくて使いやすいですし、最近は色々な線香があります。
  6. ロウソク
    線香と同じく本堂、大師堂にお参りした際に本堂で1本、大師堂で1本使用します。
    短い方が数が多いのでオススメです。
    風が強くて直ぐに消えるお寺さんもありますので…。
  7. ライター
    線香やロウソクに火を点ける際に使用します。
    火付きが良いターボライターをオススメします。
  8. 納経帳(のうきょうちょう)
    四国八十八ヶ所霊場専用の御朱印帳を納経帳(のうきょうちょう)と言います。
    お参りしたお寺で御朱印を頂くための帳面です。
    ちなみに納経は1箇寺300円で、プラスαで駐車場代や参道整備費が必要なお寺もあります。

以下は必要に応じて。

  • 菅笠(すげがさ)
    日よけや雨具として。弘法大師を表す梵字が正面になるように被ります。
  • さんや袋・ずた袋
    納経帳、納め札、数珠、経本などを入れる袋で、お遍路専用のものがある。
  • 白衣(びゃくえ、はくい)
    お遍路さんでよく見かける服装ですが、昔は険しいお遍路の道中でいつ亡くなっても良いように「死装束」の意味もありました。
  • 金剛杖(こんごうづえ)
    金剛杖は「お大師様の化身」と言われ、杖には必ず「同行二人」(どうぎょうににん)と書かれています。これには「お大師様と二人連れ(杖を持ってお遍路をすることは弘法大師と共にお遍路をする)」という意味があります。また、昔は金剛杖に自分の名前を書き、険しい道中で亡くなった際のお墓としても用いられていた様です。
    結願寺と呼ばれる第88番大窪寺には、88の 霊場を無事に巡り終えた証としてお遍路さんが奉納し た金剛杖や菅笠が大量に保管 されています。

他にも持鈴(じれい)や御影帳(おすがたちょう、おみえちょう)、納経掛け軸がありますが、気持ちや予算に合わせて揃えれば良いと思います。

参拝方法

基本的に以下の手順です。

両手を合わせ、一礼して山門(さんもん)をくぐります。
山門が無い場合もありますので、その際は境内で行います。
手水場(ちょうずば)で手と口を清めます。
1.柄杓(ひしゃく)を右手に持って左手を清めます。
2.左手に持ち替えて右手を清めます。
3.左手に水を取り、口をゆすぎます。
4.柄杓を立てて残った水で柄の部分を洗います。

但し、手水場はコロナ以降に自粛されているお寺もありました。
鐘楼(しょうろう)で鐘を2回撞きますが、時間制限があったり、お寺によっては禁止しているところもあるので注意が必要です。
また、参拝後には鐘を撞いてはいけません。この行為は「戻り鐘」と言われ、この「戻る」は死者が戻ってくることを連想させて縁起が悪いとされています。
本堂にお参りします。以下1~4の順番はありません。
※本堂が混んでいる際は大師堂からお参りしてもOK。

1.ロウソク立てにロウソク1本を供えます。
※中央奥の方に近い場所にロウソクを立てます。手前で点けると後から来た参拝者がロウソクを立てる時に火傷する可能性があるので。
※他人のロウソクから自分のロウソクに火を灯すと、その人の業を貰うとされているので、必ず自分で火を点けます。


2.線香立てに火を点けた線香3本を供えます。
※3本の意味は「過去」「現在」「未来」の仏様にお供えする、また「仏・法・僧」の弟子になる(帰依する)という意味があります。
※線香は真ん中に近い開いている場所に立てて供えますが、寝かせるようにするお寺さんもあります。


3.お賽銭箱にお賽銭を入れ、納札箱に納札を入れます。
※お賽銭は投げずに静かに納めます。
※お賽銭はもちろんのこと、納札箱の中を漁ってはいけません。また、納札箱にある納札を持ち帰ってもいけません。



4.経本(きょうほん)でお経を唱えます。(黙読でも可)
大師堂でSTEP.4と同じ作法でお参りします。
納経所で300円(+α)を支払って墨書と御朱印を貰います。
※2回目からは墨書はなく御朱印のみ(重ね印)となります。
※御朱印で徐々に赤くなっていき、100回を超えると御朱印で真っ赤になります。
納経書を返却頂く際に、そのお寺の御本尊が描かれた御姿(おすがた)を頂けるので、御影保存帳などにしまいます。
※特に2回目以降で既に持っている場合などはお断りしても大丈夫です。
山門を出る時に本堂側に向かって手を合わせて一礼し、左足から出ます。
※左足から出ることは、一般的に「左」は神聖な方向や、良い運を象徴することが多いとされています。逆に右足から出ることは、一般的に不吉とされる場合があります。

これが基本的な参拝方法で、お参りせずに納経帳に墨書と御朱印だけを貰う方を多く見かけます。
私はこれをお遍路ではなくスタンプラリーと呼んでいます。

まあ、旅の仕方は人それぞれなので個人的には問題ありませんが、お寺さんによっては叱られる場合があります。

まとめ

次回はいよいよ旅に出発した内容を纏めます。

取り敢えず四国お遍路に興味を持たれた方に最低限必要なモノをまとめておきますので気になったら見てやって下さい。
また、大きなお寺さんは大体が一式販売されてますので、そこで揃えることも出来ます。

●輪袈裟(わげさ)




●数珠(じゅず)





●経本(きょうほん)




●納め札(おさめふだ)※巡礼1~4回は白です。




●線香




●ロウソク




●ライターとガス







●納経帳(のうきょうちょう)




●(あると便利なモノ)さんや袋・ずた袋




見てくれてありがとね(・ω・)ノシ

  1. 故人に対して贈られる名誉ある称号や名前のことです。 ↩︎